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リストーラ久留島の言いたい放題


自分の歌の紹介、動物に対する思いや社会問題、スポーツなどについて語ります
by kurukurutomo

戦争を美化するな!と言いたい!!

私は子供の頃、プラモデルをよく作りました。
スーパーカーも作りましたが、圧倒的に多かったのは、戦闘機、戦艦、戦車でしたね。
戦争の悲惨さも知らず、ただ、かっこいいというイメージだけで、憧れの気持ちを持っていました。
別に悪いことではないと思うし、その武器で誰かを殺したいなんて思わず、シンプルに見栄えに憧れていたのです。

今でも、かっこいいなぁ~とは思いますが、ゼロ戦=特攻隊=かっこいい、というイメージはやはり良くないことだと思います。

ゼロ戦だけでなく、特攻部隊は他にもあり、ゼロ戦に比べるとカッコ良さとは程遠く、酷いものでした。
私が知っているのは、潜水艇「回天」とベニア板で作られたらボート「震洋」ですが、
回天は、一人乗りの潜水艇で、以前、テレビドラマでも取り上げられていました。
震洋は最近知ったのですが、ベニア板で作ったモーターボートで、これに乗せられた人たちは、「予科練」の若い兵士たちで、本来なら戦闘機に乗るべき人たちは、敗戦前には戦闘機が足らず、このようなおもちゃのようなボートに乗せられたのです。

生き残った方の証言では「自分の最後が、ベニア板で出来たボートで、ベニアの棺桶に乗っているようで、情けない」と言っていました。

特攻の生き残りの方たちは、特攻で戦死した戦友のことを思うと、特攻の無意味さをあまり語ろうとはしなかったのだと思いますが、皆さん80歳を越え、戦争の悲惨さを伝える為に、戦争体験を語りだしたのだと私は思います。

これだけ戦争の悲惨さや無意味さを戦争体験者の方が、語ってくれているのに、戦争を肯定すると思われてもしかたない著名人が多くいます。
その中でも、ドイツ文学者でもある西尾幹二氏は、呆れるようなことを言っています。
西尾氏は第2次世界対戦(大東亜戦争)は、植民地化されたアジア諸国を解放する為の戦争と言い、仕掛けられた止む負えない戦争だと言って、過去の戦争を間違いだとは言わないのです。

確かに、アメリカの経済封鎖などの日本への追い詰めは戦争のきっかけの一つの要因かもしれませんが、太平洋戦争に至る日中戦争は、満州国という傀儡政権樹立という侵略と見なされてもおかしくないことを関東軍はやっていたのだから、戦争は避けられたはずです。

それに、日本が正義の味方でアジアの開放という概念は、八紘一宇の意味合いとは違い、アジアの中心は日本であるべきという概念があったので、平等に開放というものではなかったはずです。
それを後付で、アジア諸国の開放と言うのは、あまりにも浅はかだと私は思います。

西尾氏は、戦前の天皇制に戻したいあまり、皇室の問題にも意見を言い、現皇太子と雅子妃を痛烈に非難しています。
自分の思想信条を貫くあまり、皇室までも侮辱するとは本当に呆れます。

現在の皇室は、差別、戦争を嫌い、平和主義を貫いているのに、こんな人が天皇制を愛しているなんて信じられないことです。

こんな人が「新しい教科書」を作っているのだから、恐ろしくなってしまいます。
それに、この手の人たちは、英霊という美しい言葉を使い「靖国神社」を神格化していますが、戦争で亡くなられた方は、兵士だけではなく、民間人も多く犠牲になっているのだから、すべての人を慰霊すべきだと私は思います。

靖国参拝をしない総理大臣を批判していますが、A級戦犯の東條英機が合祀されてから昭和天皇も平成天皇も参拝していないことをしっかりと理解すべきです。

平和を目指す皇室の姿をもっと素直に受け入れるべきだと私は思います。

by kurukurutomo | 2010-08-13 20:07
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